ローコストキャリア(LCC)

November 01, 2012 10:31

 徹底的なコスト削減によって超安運賃を設定というローコストキャリア(LCC)ではないが、日本の格安航空会社の草分け的存在として、羽田空港を拠点に、国内線に限って就航しているスカイマーク。
 LCCの相次ぐ就航が脅威となっているのか、最近はサービス簡素化によるコスト削減が急務となっている模様。2012年5月に 「サービスコンセプト」と題する文書を機内で配布。「苦情は同社お客様相談センターか消費生活センターへ」などと記されたその内容は物議を醸した。
 安い分、サービスが手薄なのは当たり前 − 利用者にそうした意識がより浸透すれば、同社の支持層はもっと広がるかもしれない。LCCの存在がスカイマークにとって吉と出るか凶と出るか、その行方が注目される。

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スカイマークが機内のサービス案内書を改訂

  「機内での苦情は一切受け付けません」。スカイマークは5月18日から、8項目からなる接客指針「サービスコンセプト」と題した文書を座席ポケットに備え付けた。内容は、客室乗務員は荷物の収納を「援助しない」と言明し、「接客は補助的なもの」とした。
 苦情は同社の相談センターか、「消費生活センター」などに寄せるように呼び掛けた。同社は「機内サービスのコンセプトを分かりやすくして、安全運航に協力をお願いしたかった」と説明する。

 このスカイマークの,サービスの簡略化をうたった接客指針をめぐり、東京都消費生活総合センターが、「消費者からの苦情は企業自らが責任を持って対処すべきだ」などとして、同社に文書回収などを求めた。
 消費者庁の福嶋浩彦長官は6月6日の会見で、文書の回収を要請する意向を示した。国土交通省からは,安全管理体制に不備があるとして厳重注意を受けた。

▼スカイマークの改善策 
 スカイマークが乗客向けの機内文書で、苦情があれば公共の「消費生活センター」などに訴えるよう求めていた問題で、同社は内容を一部改訂した文書を配備した。改訂版は苦情の連絡先から消費生活センターを削除。自社の「お客様相談センター」だけを掲載し、電話番号も記した。
 機内での苦情は一切受け付けません」という表現は,「苦情は運航に影響が出る可能性がある場合はお受けできません」とした。
 だが,「丁寧な言葉遣いを当社客室乗務員に義務付けておりません」とする記述を残したほか、乗務員の「接客は補助的なもの」とし、私語に関する苦情を受けない姿勢は変えていない。髪形やネイルアートを「自由」とする方針も変えていない。

◆スカイマークの業績
skymrak−業績


 スカイマークの業績は好調である。2012年3月期決算の売上高は前期比38.3%増の802億円、営業利益も36.5%増の152億円で2期連続の増収増益。14年度の国際線参入を控えている。
 だが,安全運航への取り組みでつまずく事態となれば、業績への影響が避けられない。同社は乗務員の運航手順の再確認や安全教育の徹底などの改善計画書を国交省に提出している。

・資本金:141億7,169万2,441円
・社員数:2,143名(派遣社員・受入出向者を除く)
・営業収益(売上高)  35,694,903,000円

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