January 22, 2016 01:13

ファミリーマートとコープさっぽろ 業務提携へ

 高齢化,過疎化が進む北海道。その北海道を地盤とする小売業の動きは,本州の流通業界の数年先を暗示する先行指標ともいえる。北海道でいま起こったことは、いずれ本州に飛び火すると言われている。アークス,コープさっぽろ,イオンの三強への寡占化も,その表れの一つである。



ファミリーマートとコープさっぽろ 業務提携へ


 報道によると,コンビニチェーンの「ファミリーマート」と北海道でおよそ110店のスーパーを展開し食品などの宅配事業を行っている「コープさっぽろ」は,商品開発や物流などで業務提携する。

両者は今後,新たな店舗の共同展開や北海道の食材を使った商品の開発,物流面での協力など提携の具体的な内容を検討に入る。この提携によってファミリーマートは,店舗数などで出遅れている北海道での事業拡大を図る。コープさっぽろは,ファミリーマートのノウハウを生かして,新たなサービスの導入や宅配事業の充実などを進めるとする。

なお,「コープさっぽろ」は,ディスカウントストアのトライアルカンパニーの出店攻勢と低価格販売競争の激化への対応が当面の課題となっている。

⇒⇒ 生活協同組合コープさっぽろと株式会社ファミリーマートとの『業務提携に向けた基本合意書』締結の件
  http://www.family.co.jp/company/news_releases/2016/160119_02.pdf


提携の背景−−コープさっぽろ−DS トライアルの出店攻勢と低価格販売で苦境に

  ディスカウントストアのトライアルカンパニー(本社・福岡)は,道内で札幌市に6店,旭川市,苫小牧市,江別市に各2店,函館市,北斗市,恵庭市,釧路市,釧路町に各1店を出店していた。そのうち,2009年に吸収合併したカウボーイの店舗を改装し,トライアルとして開業した店舗もある。
 これに加えて,2014年度には札幌市手稲区星置,苫小牧市柳町,釧路市川端町,岩見沢市東町,登別市栄町,北見市中ノ島町,千歳市清流町に各1店ずつの計7店を新たに出店している。

 コープさっぽろは,トライアルカンパニーの7店舗の出店とその低価格販売への対応に苦慮。その結果,コープさっぽろの2015年3月期の事業高は前期比1.6%減の2583億2400万円,経常剰余は同18.6減の35億1000万円の減収減益となった。減益は4期ぶり,減収は実に13期ぶりであった。
 
 なお,宅配利用者31万人のうち16万人はこれまで店舗を利用していなかったが,店舗と宅配事業のポイント統合により,これまで店舗を利用していなかった宅配利用者のうち2万3000人が来店するようになったこともあって,売上は回復傾向にある。

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